SNS採用とは?媒体別の利用率データで選ぶ方法と企業事例

〔出典:https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01iicp01_02000130.html〕
採用ターゲットがほとんど使っていない媒体で半年間発信を続けても、応募にはつながりにくいでしょう。反対に、ターゲット年代の利用率が高い媒体を選び、求人媒体と組み合わせることで、採用単価を1〜2万円台まで抑えた事例もあります。
SNS採用を始めるときは、媒体選定、目的設定、運用体制の順で考えます。アカウントを先に作り、運用方法を後から考えると、更新が止まりやすくなります。
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SNS採用とは、Instagram・X・TikTok・LINE・YouTubeなどのソーシャルメディアを使い、求職者との接点を作って応募や採用につなげる手法です。ソーシャルリクルーティングとも呼ばれます。
主な特徴は次の3つです。
- 求人票だけでは伝わりにくい職場の雰囲気や社員の人柄を発信できる
- 企業アカウント運用・社員発信・SNS広告の3つに分けられる
- 求職者が日常的に使うSNS上で、転職前の段階から接点を作れる
定義と従来の採用手法との違い
求人媒体や人材紹介では、求職者が自ら求人を探しに来ることを前提に情報を届けます。条件を検索し、表示された求人から応募先を選ぶ流れです。
SNS採用では、企業が継続的に情報を発信します。転職活動を本格的に始めていない人のタイムラインにも情報が届くため、求人媒体だけでは接触しにくい層にも企業を知ってもらえます。
伝えられる情報の種類も異なります。求人票では書ききれない社員の人柄、職場の空気、現場の様子などを、写真や動画で見せられます。
一方、求人媒体のように掲載直後から応募が発生するとは限りません。企業アカウントを育てる場合は、成果が出るまで数ヶ月かかるケースもあります。SNSだけに置き換えるのではなく、ほかの採用手法との役割分担を考える必要があります。
SNS採用の型
SNS採用は、大きく3つの型に分けられます。
1. 企業アカウント運用型
採用専用アカウントを作り、社員紹介や仕事内容、制度、職場の様子などを継続的に発信します。
過去の投稿が蓄積されるため、企業を詳しく知りたい求職者にとって情報源になります。ただし、撮影・編集・投稿・分析を続ける担当者が必要です。
2. 社員発信型
社員個人のアカウントから仕事の様子や採用情報を発信します。
企業公式の投稿よりも日常の様子が伝わりやすく、社員の知人へ募集情報が届くため、リファラル採用とも組み合わせられます。
一方で、発信内容を完全には管理できません。会社名や仕事について投稿する場合のルールを事前に決めておく必要があります。
3. SNS広告型
Meta広告やTikTok広告などを使い、年齢、地域、興味関心などを指定して求人情報を配信する方法です。
アカウントを育てる必要がなく、短期間で多くの人へ届けられます。広告費は必要ですが、すぐに母集団を増やしたい場合はアカウント運用より使いやすい方法です。
3つの型は併用できます。通常時は企業アカウントで情報を蓄積し、採用を強化する時期だけSNS広告を使うといった運用も可能です。
SNS採用が広がる背景
SNS採用が広がった背景には、情報収集の中心がインターネットへ移っていることがあります。
総務省の令和7年度調査では、平日のインターネット利用時間は183.9分で、テレビのリアルタイム視聴156.1分を上回りました。休日もインターネット192.9分、テレビ189.2分となっています。
スマートフォンの利用率は全年代で95.9%、20代では100.0%、10代でも99.3%でした。
「趣味・娯楽に関する情報を得る」ために最も利用するメディアも、全年代でインターネットが70.8%。10代では87.9%、20代では89.0%に達しています。
〔出典:https://www.soumu.go.jp/main_content/001079136.pdf〕
求職者の日常的な情報収集経路にSNSが組み込まれているため、採用活動でも接点として利用されるようになりました。
企業側の人手不足も背景にあります。正社員不足を感じている企業は2025年10月時点で51.6%となり、4年連続で半数を超えています。
〔出典:https://www.tdb.co.jp/report/economic/20251117-laborshortage202510/?utm_source=chatgpt.com〕
求人媒体だけでは必要な人数を集められない企業が増え、候補者との接点を複数持つ動きが広がっています。
ターゲット年代からSNSを選ぶ|媒体別・年代別の利用率

SNS採用では、投稿内容を考える前に媒体を決めます。
採用ターゲットの年代や性別と、実際の利用者層が重なっていなければ、どれだけ投稿の質を上げても十分には届きません。
総務省の令和7年度調査では、媒体ごとの年代別利用率が次のようになっています。
媒体別・年代別の利用率一覧
| 媒体 | 全年代 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| LINE | 92.9% | 96.4% | 97.7% | 97.9% | 96.6% | 95.6% | 92.0% | 77.8% |
| YouTube | 81.5% | 95.0% | 96.3% | 94.0% | 91.6% | 84.9% | 72.6% | 48.5% |
| 54.8% | 69.3% | 82.6% | 76.6% | 67.1% | 54.4% | 36.1% | 15.8% | |
| X(旧Twitter) | 44.7% | 56.4% | 73.4% | 67.7% | 57.0% | 40.2% | 24.8% | 10.8% |
| TikTok | 36.7% | 67.9% | 61.5% | 44.7% | 42.6% | 32.2% | 21.2% | 11.1% |
| 27.0% | 14.3% | 23.4% | 37.4% | 38.9% | 33.1% | 22.6% | 12.5% |
〔出典:https://www.soumu.go.jp/main_content/001079136.pdf〕
媒体によってピークとなる年代が異なります。
Facebookは40代が38.9%で最も高く、10代は14.3%です。新卒採用より、ミドル層や管理職採用で候補になりやすい媒体です。
TikTokは10代67.9%、20代61.5%ですが、30代では44.7%まで下がります。若手採用では使いやすい一方、即戦力人材の中途採用では優先順位が下がる場合があります。
XとInstagramは20代の利用率が高く、Xは73.4%、Instagramは82.6%です。20〜30代を中心に採用する企業では、まず候補に入りやすい媒体です。
新卒・若手採用で選ぶべき媒体
10代〜20代前半を採用する場合は、LINE、YouTube、Instagram、TikTokの利用率が高くなっています。
ただし、利用率だけでなく役割も分けて考えます。
| 目的 | 適した媒体 | 10代利用率 |
|---|---|---|
| 認知を広げる | TikTok | 67.9% |
| 職場の雰囲気を伝える | 69.3% | |
| 仕事内容を詳しく伝える | YouTube | 95.0% |
| 説明会・選考連絡 | LINE | 96.4% |
若年層はSNSへの接触時間も長く、休日のソーシャルメディア平均利用時間は10代86.8分、20代114.6分でした。全年代平均45.4分と比べても長い傾向があります。
TikTokで企業を知り、Instagramで職場の様子を確認し、YouTubeで仕事内容を理解し、LINEで説明会や選考の連絡を受ける。1つのSNSですべてを完結させるより、役割を分けたほうが使いやすくなります。
中途採用で選ぶべき媒体
20〜40代の中途採用では、X、Instagram、YouTubeが候補になります。
Xは20代73.4%、30代67.7%、40代57.0%。テキスト中心なので投稿の負担を抑えやすく、専門知識や仕事に関する情報を発信しやすい媒体です。
Instagramは20代82.6%、30代76.6%で、写真や動画を使って職場環境や制作物、社員の様子を見せたい職種に向いています。
40代以上の管理職や専門職を狙うなら、Facebookも候補になります。40代38.9%、50代33.1%で、若年層より利用率が高いためです。
全年代の平均利用率だけではなく、実際に採用したい年代で比較してください。
パート・シニア採用で選ぶべき媒体
50代以上では、若年層ほどSNSの選択肢は多くありません。
60代ではLINE92.0%、YouTube72.6%に対し、Instagram36.1%、X24.8%、TikTok21.2%です。70代ではLINE77.8%を除き、いずれも50%未満です。
シニア層のパート・アルバイト採用では、SNSだけに絞るより、求人検索エンジン、地域媒体、店頭掲示なども含めて比較したほうがよいでしょう。
SNSを使う場合でも、LINE公式アカウントで過去の応募者や元従業員と接点を維持するなど、母集団形成以外の用途があります。
美容室のカット専門店では、募集ターゲットを50〜70代へ変更し、2.5ヶ月で7件の応募から2名の内定につながった事例があります。
年代に合った媒体を選ぶだけでなく、そもそも誰を採用対象にするのかを見直すことも採用成果を左右します。
男女比から選ぶ視点
SNSによっては、男女でも利用率に差があります。
| 媒体 | 男性 | 女性 | 差 |
|---|---|---|---|
| 46.2% | 63.4% | 女性+17.2pt | |
| TikTok | 31.8% | 41.7% | 女性+9.9pt |
| YouTube | 84.4% | 78.6% | 男性+5.8pt |
| X(旧Twitter) | 44.7% | 44.7% | 差なし |
| LINE | 91.7% | 94.1% | 女性+2.4pt |
| 26.7% | 27.3% | ほぼ差なし |
〔出典:https://www.soumu.go.jp/main_content/001079136.pdf〕
Instagramは女性の利用率が男性より17.2ポイント高くなっています。
美容やアパレルなど女性比率の高い職種では候補になりやすい一方、男性比率の高い職種ではYouTubeやXも比較したほうがよいでしょう。
店舗内装・建設業で2級建築施工管理技士を採用した支援事例では、Xでの情報発信と求人媒体を組み合わせています。
職種、年代、性別を合わせて考えると、媒体選定の精度を上げられます。
主要7媒体の特徴と採用での使い分け

SNS採用で利用される主な媒体は、LINE、YouTube、Instagram、X、TikTok、Facebook、LinkedInです。
媒体によって得意な年代や投稿形式、採用活動での役割が異なります。
最初からすべてを運用するのではなく、1〜2媒体に絞ると継続しやすくなります。
LINE|選考の歩留まりを改善する
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全年代の利用率 | 92.9% |
| 利用率が最も高い年代 | 30代(97.9%) |
| 男女差 | 女性94.1%/男性91.7% |
| 主なコンテンツ形式 | テキスト・画像・リッチメニュー |
| 採用での主用途 | 応募後の連絡・面接日程調整・辞退防止 |
| 向いているターゲット | 全年代 |
LINEは幅広い年代で利用率が高く、応募後の連絡手段として使いやすいSNSです。
新卒採用では説明会案内や選考連絡、中途採用ではカジュアル面談の日程調整などに利用できます。
リッチメニューから面談予約ページなどへ誘導することも可能です。
一方、新しい候補者を集める媒体としては強くありません。求人媒体やほかのSNSなど、LINEへ登録してもらう前段の導線が必要です。
YouTube|仕事内容を深く理解させる
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全年代の利用率 | 81.5% |
| 利用率が最も高い年代 | 20代(96.3%) |
| 男女差 | 男性84.4%/女性78.6% |
| 主なコンテンツ形式 | 長尺動画・ショート動画 |
| 採用での主用途 | 仕事内容の説明・社員インタビュー |
| 向いているターゲット | 10〜40代 |
YouTubeは、仕事内容や社員の様子を詳しく伝えたい場合に向いています。
職場の雰囲気、作業風景、社員インタビューなど、文章や写真だけでは伝えにくい情報を見せられます。
制作した動画は、YouTubeだけでなく採用サイトや会社説明会にも再利用できます。
ただし、ほかのSNSより撮影・編集の負担が大きくなります。社内で運用する場合は、動画制作を継続できる人材や時間を確保できるか確認してください。
Instagram|職場の雰囲気を見せる
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全年代の利用率 | 54.8% |
| 利用率が最も高い年代 | 20代(82.6%) |
| 男女差 | 女性63.4%/男性46.2% |
| 主なコンテンツ形式 | 写真・リール動画・ストーリーズ |
| 採用での主用途 | 職場環境と社員の紹介 |
| 向いているターゲット | 10〜30代、女性比率の高い職種 |
Instagramは、職場や社員を写真・動画で見せたい企業に向いています。
店舗、オフィス、制作物、社員の1日などを投稿すると、求職者が働くイメージを持ちやすくなります。
特に女性の利用率が高いため、美容、アパレル、保育、事務などの採用では候補になりやすい媒体です。
一方、撮影素材が少ない業種では投稿内容が不足しやすく、継続運用が難しくなる場合があります。
X(旧Twitter)|専門職の中途採用に効く
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全年代の利用率 | 44.7% |
| 利用率が最も高い年代 | 20代(73.4%) |
| 男女差 | 男性44.7%/女性44.7% |
| 主なコンテンツ形式 | 短文テキスト・画像 |
| 採用での主用途 | 専門職採用・認知獲得 |
| 向いているターゲット | 20〜40代の中途採用 |
Xは、文章を中心に発信できるため、撮影環境を整えにくい企業でも始めやすい媒体です。
エンジニアやデザイナー、マーケターなど、業務知識や業界情報を日常的に発信しやすい職種と相性があります。
社員個人のアカウントと組み合わせれば、企業公式だけでは伝えにくい現場の考え方も届けられます。
一方、投稿が拡散されやすいため、不適切な発信が広がるリスクもあります。運用ルールの整備は欠かせません。
TikTok|若手の認知を一気に広げる
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全年代の利用率 | 36.7% |
| 利用率が最も高い年代 | 10代(67.9%) |
| 男女差 | 女性41.7%/男性31.8% |
| 主なコンテンツ形式 | ショート動画 |
| 採用での主用途 | 社名の認知獲得・企業イメージの転換 |
| 向いているターゲット | 10〜20代 |
TikTokは、フォロワー数が少ないアカウントでも動画単体で多くのユーザーへ届く可能性があります。
若手採用で企業の認知を広げたい場合や、業界に対する堅いイメージを変えたい場合に候補になります。
ただし、再生数が増えても応募が増えるとは限りません。
プロフィールから採用サイトや求人ページへ移動できるようにし、動画では認知獲得、求人ページでは条件確認と役割を分ける必要があります。
Facebook|ミドル層・管理職の採用に使う
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全年代の利用率 | 27.0% |
| 利用率が最も高い年代 | 40代(38.9%) |
| 男女差 | 女性27.3%/男性26.7% |
| 主なコンテンツ形式 | 長文テキスト・画像・動画 |
| 採用での主用途 | ミドル層・管理職・リファラル採用 |
| 向いているターゲット | 30〜50代 |
Facebookは10〜20代の利用率が低い一方、40〜50代では相対的に高くなります。
管理職や専門職の中途採用、社員の知人へ情報を広げるリファラル採用などで利用できます。
長文で事業背景や仕事内容を伝えやすい点も特徴です。
新卒採用の主軸として使うより、ミドル層向けの補助媒体として考えたほうが利用実態に合っています。
LinkedIn|外資系・ハイクラス採用の選択肢
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全年代の利用率 | 総務省調査の対象外 |
| 主な利用層 | 外資系企業・グローバル職種の在職者 |
| 男女差 | 公的統計なし |
| 主なコンテンツ形式 | 職務経歴・記事・テキスト投稿 |
| 採用での主用途 | ハイクラス中途・スカウト |
| 向いているターゲット | 経営幹部・グローバル人材・専門職 |
LinkedInは、ほかのSNSとは使い方が少し異なります。
利用者が職務経歴を公開しているため、条件に合う人材を検索し、スカウトする用途が中心です。
外資系企業、海外展開する企業、経営幹部や高度専門職の採用では候補になります。
一方、日本国内の一般職や現場職では母集団が限られる可能性があります。募集職種との相性を見て判断してください。
SNS採用のメリットとデメリット

SNS採用は、求人媒体では届きにくい人にも情報を届けられる一方、継続的な運用が必要です。
SNS採用のメリット
1. 転職を意識していない層にも届く
求人媒体を見ていない人でも、日常的に使うSNS上で企業を知る可能性があります。
2. 求人票では伝えにくい情報を発信できる
社員の人柄、職場の様子、仕事の流れなどを写真や動画で見せられます。
3. アカウント自体の掲載費はかからない
通常の投稿だけであれば、求人媒体のような掲載料金はありません。ただし、企画や撮影を行う担当者の人件費は必要です。
4. 応募前に企業理解を深められる
職場の実際の様子を確認してから応募してもらえるため、入社後のギャップを減らせる可能性があります。
5. 投稿が蓄積される
過去の投稿も残るため、応募を検討している求職者が後からまとめて確認できます。
SNS採用のデメリット
1. 成果が出るまで時間がかかる
企業アカウントを育てる場合、数ヶ月単位で継続する必要があります。
2. 運用工数がかかる
企画、撮影、編集、投稿、分析を継続する担当者が必要です。
3. 炎上や情報漏えいのリスクがある
社員や顧客の情報、社内資料などが意図せず映り込まないよう管理しなければなりません。
4. 応募者の質が安定しない場合がある
SNSの投稿だけを見て応募し、仕事内容や条件まで十分に確認していない人が含まれる可能性があります。
SNS採用が失敗する5つの理由

SNS採用が続かない企業には、いくつか共通する原因があります。
母集団形成に半年以上かかる
企業アカウントの運用は、中長期で取り組む施策です。
投稿を始めても、すぐにフォロワーや応募者が増えるとは限りません。
短期間で人材を確保したい場合は、SNS広告や求人検索エンジンなど、配信直後から求職者へ届く手法も組み合わせます。
SNSアカウントは中長期の認知形成、求人媒体や広告は短期の応募獲得と役割を分けると、採用活動を止めずに進められます。
更新が止まると逆効果になる
半年以上更新されていない採用アカウントを見ると、求職者が「採用活動をやめたのではないか」「会社の情報が古いのではないか」と感じる可能性があります。
運用を始める前に、継続できる投稿頻度を決めておきましょう。
週3投稿の場合、1投稿あたり企画・撮影・編集・投稿に2〜3時間、分析・改善に週2時間かかると仮定すると、月32〜44時間程度の稼働になります。
ほかの業務と兼任する担当者で確保できる時間かを、着手前に確認してください。
応募者の質が安定しない
SNSでは企業の雰囲気や動画に興味を持ち、そのまま応募する人もいます。
採用条件や仕事内容を詳しく確認していない応募者が増えると、書類選考や面接の負担が大きくなります。
投稿では楽しそうな雰囲気だけを見せるのではなく、仕事内容や求める人物像も伝えましょう。
プロフィールから採用サイトや求人ページへ誘導し、詳細を確認したうえで応募できる導線を作る方法もあります。
炎上・情報漏えいのリスク管理
SNS運用では、発信内容だけでなく写真や動画の背景にも注意が必要です。
最低限、次のルールを決めておきます。
- 投稿前の確認担当者を決める
- 顧客情報、図面、モニターなどを撮影しない
- 社員個人アカウントで会社について発信する際のガイドラインを作る
- 誤投稿や炎上が起きた場合の連絡先と対応担当者を決める
公開前のチェックを担当者1人に任せきりにしない体制を作ると、事故を防ぎやすくなります。
SNS単独では採用が完結しない
SNSは企業を知ってもらい、仕事内容や職場を理解してもらう段階に強い媒体です。
一方、応募受付や求人条件の確認では、求人媒体や求人検索エンジンのほうが使いやすい場面があります。
トルトルくんの支援でも、SNSとIndeedを併用したデザイナー採用で月50件の応募を獲得し、採用単価を1〜2万円に抑えた事例があります。
不動産営業では、SNSだけではなく求人媒体を軸に設計し、採用単価20万円で3名を採用しました。
SNSで企業を知ってもらい、求人媒体で応募を受け、LINEなどで選考を進める。採用プロセスに合わせて媒体を使い分ける方法が現実的です。
SNS採用の成功事例(媒体別)

SNS採用では、媒体の特徴と発信内容が合っている企業ほど、継続的に情報を届けやすくなります。
Instagramの成功事例
サイバーエージェント
新卒向けアカウントで、事業紹介だけでなく選考に役立つ情報なども発信しています。
イベントとSNSを組み合わせるなど、学生がアカウントを見る理由を作っている点が特徴です。
プレナス
「ほっともっと」「やよい軒」を運営する企業で、新卒向けに社宅制度や育児休業制度などの情報も発信しています。
面接では聞きにくい制度を応募前に確認できる内容です。
山善
新卒向けに商品紹介や企業情報などを投稿しています。写真やデザインを活用し、専門商社の仕事内容を視覚的に伝えています。
Xの成功事例
テレビ東京
新卒向けアカウントで、職種別の採用情報やインターンシップ案内などを発信しています。
就職活動中の学生が実際に使える情報を投稿している点が特徴です。
ナブテスコ
展示会や育児休業、環境活動など、事業以外の取り組みも発信しています。
企業の取り組みを幅広く知ってもらう採用広報としてSNSを活用しています。
新光重機
採用専用ではありませんが、砕けた内容や時事ネタなどを発信しています。
建機レンタルという業種を知らない人にも、会社の雰囲気が伝わる内容です。
TikTokの成功事例
大京警備保障
社員が出演するショート動画を継続的に発信し、企業の認知拡大につなげています。
プロフィールから採用情報へ移動できる導線も用意されています。
三陽工業
役員や社員が出演する動画を投稿し、製造業の職場や社員の雰囲気を見せています。
仕事内容だけではなく、企業の人柄を伝えるSNS活用の事例です。
三和交通
社員が出演する動画を継続的に投稿し、会社の雰囲気や社員同士の関係を伝えています。
YouTubeの成功事例
DMMグループ
採用広報用のチャンネルで、職種別の社員インタビューや1日のスケジュールなどを公開しています。
求人票だけでは分かりにくい実際の働き方を動画で確認できます。
MIC
会社紹介や社員インタビューのほか、経営ビジョンや研修についても動画で発信しています。
入社後の働き方や成長イメージを伝える内容です。
コネクシオ
社員の1日を紹介する動画などを公開し、複数の働き方やキャリアを伝えています。
LINEの成功事例
ニトリ
新卒向けのLINE公式アカウントを運用し、仕事内容や働き方などの情報へ移動できるメニューを設けています。
ほかのSNSへも誘導し、複数媒体を組み合わせています。
キーワードマーケティング
中途採用向けにLINEを活用し、カジュアル面談へつながる導線を用意しています。
応募前に企業と接点を持ちたい求職者にとって使いやすい設計です。
Facebookの成功事例
伊藤忠商事
企業活動と採用情報を発信し、社員の働く様子を紹介する動画なども掲載しています。
ミドル層を含む幅広い利用者へ、企業理解を深めてもらうコンテンツを発信しています。
SNS×求人媒体の併用で成果が出た事例
トルトルくんの支援では、SNSと求人媒体・スカウトなどを組み合わせた事例があります。
1. デザイナー職|月50応募・採用単価1〜2万円
SNSとIndeedを併用し、求人原稿を職種に合わせて調整しました。SNSで企業や制作物を知ってもらい、Indeedを応募の受け皿として使うことで、月50件の応募を獲得しています。
2. 店舗内装・建設|2級建築施工管理技士を採用
Xでの発信とIndeed・AirWorkを組み合わせ、5ヶ月で経験20年の2級建築施工管理技士1名を採用しました。
3. Webマーケティング|1ヶ月で応募100名以上・採用6名
インターン、秘書、エンジニア、デザイナー、ディレクターの5職種を同時に募集し、Meta広告と連携しました。
1ヶ月で100名以上の応募があり、6名を採用しています。
4. 不動産営業|採用単価20万円で3名採用
ターゲット設定を見直し、Indeed運用を中心に採用活動を進めました。採用単価20万円で3名の採用につながっています。
5. PR業界|応募210名以上から2名採用
採用したい人物像を見直し、フルリモートなどの働き方を言語化しました。AirWorkスカウトとIndeedを使い、3ヶ月で210名以上の応募から2名を採用しています。
6. 飲食店|1ヶ月で応募約20名・採用6名
完全週休2日を求人の強みとして打ち出し、女性・若手をターゲットに設定しました。
Indeed・AirWorkを運用し、1ヶ月で6名を採用。そのうち3名は20代女性でした。
7. 美容室|50〜70代へターゲットを変更
ターゲットを50〜70代へ絞り、Indeedを運用しました。2.5ヶ月で7件の応募から2名の内定につながっています。
8. 整体院|採用単価50万円から15万円へ改善
年間休日140日を訴求の中心に据え、未経験者向けに求人を設計しました。
4ヶ月で29名の応募から3名を採用し、採用単価は50万円から15万円へ下がっています。
SNS運用だけで決まらないなら、13の採用手法から検証します
トルトルくんは月額10万円〜の定額制採用代行(RPO)です。求人広告・検索エンジン・スカウト代行・人材紹介・ダイレクトリクルーティング・リファラル・SNS運用など13の手法から、応募につながりやすい方法を検証します。初期費用・成功報酬はかかりません。
無料で相談する 自社に合う採用手法の相談はこちら始め方と、内製・外注の判断基準

SNS採用を内製するか外注するかは、社内で確保できる時間から判断します。
週3回投稿する場合、企画・撮影・編集・投稿・分析を合わせて月32〜44時間程度の稼働が必要になる想定です。
導入の流れ
- 採用ターゲットを年代・性別・職種で決める
「若手」ではなく、「20代前半・未経験可の事務職」など具体的に設定します。 - 利用率データから媒体を2つ以内に絞る
ターゲット年代の利用率が高い媒体を選びます。最初から多くのSNSを運用すると負担が増えます。 - SNSに持たせる役割を決める
認知獲得、職場理解、選考連絡など、何のために使うのかを決めます。 - 投稿パターンを3〜5種類用意する
社員紹介、1日の流れ、制度紹介、職場風景など、繰り返し使える型を作ります。 - 投稿頻度と担当者、確認方法を決める
誰が撮影し、誰が文章を作り、誰が最終確認するかまで明確にします。 - 応募の受け皿を用意する
プロフィールから採用サイトや求人媒体へ移動できるようにします。 - 月次で数値を確認する
フォロワー数だけでなく、採用サイトや求人ページへの遷移数なども確認します。
内製の工数目安
1投稿あたり企画・撮影・編集・投稿に2〜3時間、分析と改善に週2時間かかると仮定した場合の目安です。
| 投稿頻度 | 週あたりの稼働 | 月あたりの稼働 |
|---|---|---|
| 週1投稿 | 4〜5時間 | 16〜20時間 |
| 週3投稿 | 8〜11時間 | 32〜44時間 |
| 週5投稿 | 12〜17時間 | 48〜68時間 |
動画中心で運用する場合は、撮影や編集にさらに時間がかかります。
無理に投稿頻度を増やすより、社内で確保できる時間から現実的な頻度を決めましょう。
外注の費用構造
SNS運用を外部へ任せる方法は、大きく2つあります。
SNS運用代行
SNSアカウントの企画、制作、投稿、分析などを委託します。
SNS運用そのものを改善したい場合に向いていますが、求人媒体やスカウトなど、SNS以外の採用方法は基本的に別の支援になります。
採用代行(RPO)
SNSを含め、複数の採用手法から方法を選び、実行を委託します。
SNSで十分な応募が集まらない場合に求人媒体やスカウトへ切り替えるなど、採用手法そのものを見直せる点が違いです。
料金は会社によって異なります。比較するときは、SNSの投稿本数だけではなく、求人媒体運用や応募者対応など、どこまで料金に含まれるかを確認してください。
トルトルくんは月額10万円〜の定額制で、初期費用・成功報酬はかかりません。
内製・外注の判断チェックリスト
次の項目に複数当てはまる場合は、外注も検討できます。
- 採用担当者が兼任で、SNS運用に週8時間程度を使えない
- 撮影・編集ができる人材が社内にいない
- 過去にSNSを始めたものの、更新が止まっている
- どのSNSを使うべきか判断できない
- 3ヶ月以内に採用したい
- SNSを続けているが応募が発生していない
特に短期間で採用したい場合は、SNSだけにこだわらず、求人媒体や広告も含めて検討したほうがよいでしょう。
SNS採用が向いている企業・向いていない企業

SNS採用の向き不向きは、採用ターゲットと採用期限からある程度判断できます。
向いている企業
- 10〜30代を採用したい
Instagram、X、TikTokなどの利用率が高く、SNSで接点を持ちやすい年代です。 - 写真や動画で見せられる素材がある
店舗、オフィス、社員、現場、制作物など、視覚的に伝えられる企業は投稿を作りやすくなります。 - 半年程度の期間を確保できる
企業アカウントを育てる場合は、中長期で運用できる体制が必要です。 - 求人条件には競争力があるが認知されていない
条件面では他社に劣らないものの、企業そのものを知られていない場合はSNSで接点を増やす余地があります。 - 継続して発信できる担当者がいる
定期的な更新を続けられる体制がある企業に向いています。
向いていない企業
- 50代以上を中心に採用したい
SNSによっては利用率が大きく下がります。LINEやYouTube以外の媒体だけに絞ると候補者へ届きにくくなる可能性があります。 - 今月・来月までに人材が必要
企業アカウントの育成では時間が足りません。求人検索エンジンや広告なども検討してください。 - 運用する時間を確保できない
更新が止まる可能性が高い場合は、無理に始めないほうがよいでしょう。 - 給与や休日などの条件に課題がある
求人条件が他社より明確に劣る場合、認知を増やしても応募にはつながりにくくなります。 - 情報管理のルールを作れない
SNSでは炎上や情報漏えいのリスクがあります。投稿確認の体制を整えられない場合は慎重に判断してください。
採用成果を左右するのは媒体だけではありません。
整体院では年間休日140日を前面に出したことで、採用単価が50万円から15万円へ下がりました。
飲食店では完全週休2日を求人の強みとして言語化し、1ヶ月で6名を採用しています。
SNSを始める前に、求人条件や訴求内容を見直したほうが成果につながるケースもあります。
SNS採用に関するよくある質問

SNS採用は無料で始められますか。
アカウント開設や通常投稿そのものに料金はかかりません。
ただし、企画、撮影、編集、投稿、分析を行う担当者の人件費は必要です。SNS広告を使う場合は、別途広告費も発生します。
どのSNSから始めるべきですか。
採用ターゲットの年代と仕事内容から選びます。
10代ではLINE96.4%、YouTube95.0%、Instagram69.3%、TikTok67.9%。20代ではLINE97.7%、YouTube96.3%、Instagram82.6%、X73.4%です。
最初は1〜2媒体に絞ると運用しやすくなります。
成果が出るまでにどれくらいかかりますか。
企業アカウントを育てる方法では、成果が出るまで数ヶ月かかる場合があります。
今月中など短期間で採用したい場合は、SNSだけではなく求人検索エンジンやSNS広告なども組み合わせてください。
フォロワー数はどれくらい必要ですか。
フォロワー数だけでは採用成果を判断できません。
見るべきなのは、投稿を見た人が採用サイトや求人ページへ何人移動したか、その後何人が応募したかです。
TikTokのように、フォロワーが少なくても動画単体で多くの人へ届く媒体もあります。
新卒採用でFacebookは使えますか。
10代の利用率は14.3%、20代は23.4%なので、新卒採用の主軸にはしにくい媒体です。
一方、40代では38.9%、50代では33.1%のため、管理職やミドル層の採用では候補になります。
社員に発信してもらう場合、何を準備すべきですか。
最低限、投稿ルールを決めておきましょう。
顧客情報や社内資料を写さない、会社について投稿する際の表現ルールを決める、公開前の確認者を置くなど、具体的に文書化します。
SNS運用代行と採用代行のどちらを選ぶべきですか。
SNSアカウントの運用そのものに課題があるならSNS運用代行、SNSに限らず応募数や採用数そのものを改善したいなら採用代行が候補です。
採用代行では、SNSで成果が出なかった場合に求人媒体やスカウトへ施策を変更できるサービスもあります。
SNSだけで採用を完結できますか。
SNSだけで完結させる必要はありません。
SNSは認知や企業理解に使い、求人媒体で応募を受け、LINEなどで選考連絡を行うと役割を分けられます。
支援事例でも、SNSと求人媒体を併用したケースで採用単価1〜2万円台まで抑えた事例があります。
まとめ

SNS採用では、採用したい年代に合った媒体を選ぶことが重要です。
総務省の令和7年度調査を見ると、10代のFacebook利用率は14.3%、20代のXは73.4%、10代のTikTokは67.9%と、媒体によって利用者層が大きく異なります。
採用ターゲットを年代・性別・職種まで具体化し、利用率の高い媒体を1〜2つ選び、SNSに持たせる役割を決めてから運用を始めましょう。
同時に、SNSだけで採用を完結させる必要はありません。
SNSで企業を知ってもらい、求人媒体で応募を受け、LINEなどで選考を進める。採用プロセスごとに得意な媒体を組み合わせたほうが、運用しやすくなります。
SNSが自社に合わない場合は、求人媒体やスカウトなど、別の採用手法を選ぶ判断も必要です。
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