YouTube採用とは?単独では応募が増えない理由と、中小企業が成果を出す設計

YouTube採用とは?単独では応募が増えない理由と、中小企業が成果を出す設計
目次
  1. YouTube採用とは?「採用動画の制作」との3つの違い
    1. ①単発の制作物ではなく、継続運用する接触チャネル
    2. ②応募検討層ではなく、まだ検討していない層に届く
    3. ③成果指標は動画の完成度ではなく応募の質
  2. YouTube採用が注目される背景|2026年の採用市場データが示す変化
    1. 背景①:採用難は解決していない。目標を下げて達成しているだけ
    2. 背景②:不足感の焦点が「量」から「質」へ移った
    3. 背景③:YouTubeは全年代8割が使う最大級の接触面になった
  3. YouTube採用だけでは応募が増えない3つの構造的な理由
    1. ①視聴のきっかけは検索ではなくレコメンドである
    2. ②視聴者の大半は今すぐ転職する気がない
    3. ③視聴から応募までの導線が物理的に遠い
  4. 成果が出るYouTube採用の設計|求人媒体と併用する5ステップ
    1. STEP1:不足しているのは「量」か「質」かを切り分ける
    2. STEP2:応募の受け皿を先に整える
    3. STEP3:企画は「不安の解消」と「差別化」に絞る
    4. STEP4:概要欄・固定コメント・チャプターで導線を最短化する
    5. STEP5:視聴データと応募データを突き合わせる
  5. 中小企業のYouTube採用で効果が出やすい動画6タイプ
    1. タイプ①:社員インタビュー
    2. タイプ②:1日密着(Vlog)
    3. タイプ③:仕事内容の解説
    4. タイプ④:代表・管理職の考え方
    5. タイプ⑤:職場・設備ツアー
    6. タイプ⑥:選考FAQへの回答
  6. YouTube採用の費用相場|内製・外注・運用代行を実額で比較
    1. 内製の費用:初期20〜50万円と、見落とされがちな工数
    2. 外注(制作のみ)の費用:1本30〜300万円
    3. 運用代行の費用:月20〜80万円が中心
    4. 採用1名あたりの損益分岐:人材紹介手数料と比べて何本つくれるか
    5. 費用を抑える現実的な進め方
  7. 動画・SNS発信と求人媒体の併用で採用に成功した5社の事例
    1. 事例①:デザイナー職|SNS×求人検索エンジンで月50応募・採用単価1〜2万円
    2. 事例②:店舗内装・建設|X発信と媒体運用で経験20年の有資格者を採用
    3. 事例③:不動産営業|ターゲット設計を詰めて採用単価20万円で3名
    4. 事例④:プラント設備工事|若手向けクリエイティブ刷新で6名採用
    5. 事例⑤:PR業界|「根性論」を外した発信で応募210名から厳選2名
  8. 公開情報から学ぶ企業YouTube採用チャンネルの型
    1. ①新卒採用に特化した会社説明・座談会型
    2. ②企画性で認知を取るエンタメ寄り型
    3. ③職種の実務を見せる専門解説型
    4. 型④:ショート動画中心の認知獲得型
  9. YouTube採用が向いている企業・向いていない企業
    1. 向いている企業の4条件
    2. 向いていない企業の4条件
    3. 判定に迷ったら「応募が0か、応募の質か」で切り分ける
  10. YouTube採用でよくある5つの失敗と対策
    1. 失敗①:チャンネル登録者数をKPIにしてしまう
    2. 失敗②:企画が「会社紹介」に寄って不安に答えていない
    3. 失敗③:3か月で更新が止まる
    4. 失敗④:応募導線が動画にも概要欄にもない
    5. 失敗⑤:コメント対応と炎上時のルールがない
  11. YouTube採用の相談先の選び方|制作会社・運用代行・採用代行
    1. 動画制作会社に依頼すべきケース
    2. YouTube運用代行に依頼すべきケース
    3. 採用代行(RPO)に依頼すべきケース
  12. YouTube採用に関するよくある質問
  13. まとめ
YouTube採用は、応募数を直接増やすというより、応募前の企業理解を深めて母集団の「質」を高める施策です。求人検索エンジンや採用サイトなど、応募を受け付ける場所と組み合わせて設計する必要があります。

「求人媒体に出しても応募が集まらない」「応募は来るものの、求める人材と合わない」。こうした採用課題をきっかけに、YouTubeを活用する企業も増えています。

総務省の調査では、YouTubeの利用率は全年代で80.8%、10〜40代では9割を超えています。

〔出典:https://www.soumu.go.jp/main_content/001017240.pdf

一方、動画を公開しただけでは応募が増えないケースもあります。YouTubeは求人媒体のように、今すぐ転職したい人が仕事を探すためのサービスではありません。応募前の不安を減らし、企業への理解を深める役割が中心です。

ここでは、YouTube採用の位置づけや求人媒体と併用する流れ、費用相場、向いている企業の特徴、失敗しやすいポイントまで整理します。

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YouTube採用とは?「採用動画の制作」との3つの違い

YouTube採用とは?「採用動画の制作」との3つの違い

YouTube採用と、採用サイトや会社説明会で使用する採用動画の制作は似ていますが、目的や運用方法が異なります。

主な違いは次の3つです。

  1. 単発の制作物か、継続して運用するチャネルか
  2. すでに応募を検討している人へ見せるか、まだ転職を考えていない人にも届けるか
  3. 動画の完成度を見るか、応募や選考への影響を見るか

①単発の制作物ではなく、継続運用する接触チャネル

一般的な採用動画は、会社紹介や社員インタビューなどを1〜3本制作し、採用サイトや会社説明会で使用します。制作会社へ依頼する場合は、納品でプロジェクトが一区切りになるケースが多いでしょう。

YouTube採用は、自社チャンネルで継続的に動画を公開し、視聴データを確認しながら企画を改善していく運用です。

月1〜4本など一定の頻度で投稿するなら、企画、出演者の調整、撮影、公開、分析を続ける必要があります。

そのため、「動画を1本作る予算があるか」だけでなく、継続して運用できる担当者や社内体制を用意できるかまで確認します。

②応募検討層ではなく、まだ検討していない層に届く

採用サイトに掲載した動画を見るのは、すでに企業へ興味を持ち、採用ページまで訪れた人が中心です。

YouTubeでは、検索だけでなくホーム画面のおすすめや関連動画から視聴されることがあります。そのため、自社を知らない人や、まだ転職活動を始めていない人にも接点を作れます。

ただし、動画を見た人がすぐに応募するとは限りません。

YouTubeは、企業を知るきっかけを作り、将来転職を考えたときの候補に入ってもらう用途にも向いています。

③成果指標は動画の完成度ではなく応募の質

採用動画の制作では、映像の見栄えや仕上がりが評価されやすくなります。

YouTube採用では、それだけでなく「応募者が会社や仕事内容を理解しているか」「選考辞退が減ったか」「入社後のミスマッチが減ったか」まで確認します。

マイナビの調査では、採用要件に満たない人材は「採用しない」と回答した企業が62.1%となり、前年より7.7ポイント増えています。

〔出典:https://www.mynavi.jp/news/2026/03/post_52646.html

応募数だけ増やしても、採用条件に合わなければ採用には至りません。

YouTubeで仕事内容や職場の実態を事前に伝えることで、企業と候補者がお互いを理解したうえで応募できる状態を作りやすくなります。

YouTube採用が注目される背景|2026年の採用市場データが示す変化

YouTube採用が注目される背景|2026年の採用市場データが示す変化

YouTube採用が注目される背景には、動画利用の増加だけでなく、採用市場の変化もあります。

背景①:採用難は解決していない。目標を下げて達成しているだけ

マイナビ「中途採用状況調査2026年版」では、2025年に中途採用の人数目標を達成した企業は92.9%となり、2024年の65.2%から大きく上昇しました。

一方、年間の採用目標人数は平均16.7人です。2023年の30.8人、2024年の28.7人から減少しています。実際の平均採用人数も12.3人で、2023年の21.8人を大きく下回りました。

採用目標を達成する企業が増えた一方で、そもそもの目標人数を引き下げている企業もあります。

新卒採用でも、2026年卒の採用充足率は69.7%と低い水準です。

〔出典:https://career-research.mynavi.jp/wp-content/uploads/2025/11/2026-kigyo-naiteijyokyo.pdf

背景②:不足感の焦点が「量」から「質」へ移った

人材不足は、単純に人数が足りないという問題だけではありません。

マイナビの調査では、採用要件を満たさない人材は採用しない企業が62.1%となっています。

応募者と企業のミスマッチを減らすには、求人票だけでは伝えきれない仕事内容や職場の雰囲気を事前に見せる方法があります。

YouTubeは、応募を大量に増やすより、応募前の企業理解を深める用途で活用しやすい媒体です。

なお、2026年に中途採用へ積極的な企業は91.1%となっており、採用競争そのものがなくなったわけではありません。

〔出典:https://www.mynavi.jp/news/2026/03/post_52646.html

背景③:YouTubeは全年代8割が使う最大級の接触面になった

総務省の調査では、YouTubeの利用率は全年代で80.8%。10〜40代では9割を超えています。

〔出典:https://www.soumu.go.jp/main_content/001017240.pdf

Google日本法人の発表を報じた日本経済新聞によると、国内18歳以上の月間視聴者数は2024年5月時点で7,370万人です。45〜64歳でも2,740万人が利用しているとされています。

〔出典:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2364P0T21C24A0000000/

若年層だけではなく、40代以上を含む幅広い年代へ届けられる点は、YouTubeを採用で利用するうえでの特徴です。

YouTube採用だけでは応募が増えない3つの構造的な理由

YouTube採用だけでは応募が増えない3つの構造的な理由

YouTubeの再生数が増えても、そのまま応募数が増えるとは限りません。

主な理由は次の3つです。

  1. 求人媒体とは視聴のきっかけが違う
  2. 視聴者の多くは転職活動中ではない
  3. 動画視聴から応募までに複数の操作が必要

①視聴のきっかけは検索ではなくレコメンドである

求人媒体や求人検索エンジンには、「仕事を探したい」という目的を持った求職者が訪れます。

一方、YouTubeでは検索だけでなく、おすすめや関連動画からコンテンツへ接触する人も多くいます。

つまり、YouTubeの視聴者は求人を探しているとは限りません。

再生数だけを採用成果として追うのではなく、動画から求人ページへ移動した人数や、応募者が動画を見ていた割合などを確認する必要があります。

②視聴者の大半は今すぐ転職する気がない

おすすめから動画へたどり着いた人のなかには、現在転職活動をしていない人も含まれます。

そのため、動画が1万回再生されても、1万人すべてが応募候補になるわけではありません。

これはYouTubeの欠点ではなく、媒体の特徴です。

短期間で欠員を埋めたいなら求人検索エンジンやスカウトなどを使い、YouTubeは中長期で認知や企業理解を作る役割として併用したほうが使いやすくなります。

③視聴から応募までの導線が物理的に遠い

求人媒体では、求人情報を確認してそのまま応募できます。

YouTubeでは、動画を見る、概要欄を開く、採用ページへ移動する、募集内容を確認する、応募フォームを入力するといった複数の手順が発生します。

スマートフォンでは概要欄が折りたたまれているため、採用ページへのリンクに気づいてもらえない場合もあります。

動画を制作するだけでなく、「動画を見た人が次にどこへ進むのか」を設計しておく必要があります。

YouTubeは応募フォームそのものではなく、求人ページへ候補者を送り込む上流施策として考えると役割が分かりやすくなります。

成果が出るYouTube採用の設計|求人媒体と併用する5ステップ

成果が出るYouTube採用の設計|求人媒体と併用する5ステップ

YouTube採用は、動画制作から始めるのではなく、採用課題と応募導線を先に整理します。

STEP1:不足しているのは「量」か「質」かを切り分ける

まず、直近の応募状況を確認します。

応募そのものがほとんどない場合は、動画より求人票や掲載チャネルを見直すほうが優先です。

一方、応募はあるものの、面接辞退が多い、採用条件に合わない、入社後のミスマッチが多いといった場合は、企業理解を深める動画が役立つ可能性があります。

たとえば、

  • 応募が月0〜2件:応募数を増やす施策を優先
  • 応募はあるが辞退やミスマッチが多い:企業理解を深める施策を検討

という形で切り分けます。

STEP2:応募の受け皿を先に整える

動画を公開する前に、応募先となる求人ページや採用サイトを整えます。

確認するポイントは次の3つです。

  1. 求人票に給与、休日、勤務地、仕事内容が具体的に書かれているか
  2. 応募フォームの入力項目が多すぎないか
  3. 応募後に誰がどのタイミングで連絡するか決まっているか

動画で企業に興味を持ってもらっても、求人ページで条件が分からなければ応募にはつながりません。

STEP3:企画は「不安の解消」と「差別化」に絞る

採用動画では、企業が話したい内容より、求職者が知りたい内容を優先します。

たとえば次のような疑問です。

  • 一緒に働く社員はどんな人か
  • 1日の仕事の流れはどうなっているか
  • 未経験でも働けるか
  • 残業や休日の実態はどうか
  • 入社後にどのように仕事を覚えるのか

面接でよく聞かれる質問を、そのまま動画企画にする方法もあります。

現場の作業風景や、実際に入社した社員のキャリアなど、求人票だけでは伝えにくい情報ほど動画と相性があります。

STEP4:概要欄・固定コメント・チャプターで導線を最短化する

動画から求人ページへの導線は、できるだけ短くします。

  • 概要欄の分かりやすい位置に採用ページのURLを記載する
  • 固定コメントでも募集情報やリンクを案内する
  • 動画内でも応募先を案内する
  • チャプターを設定し、仕事内容や待遇など知りたい情報へ移動しやすくする
  • 遷移先は会社トップではなく、採用ページや求人ページにする

動画の視聴後に「応募したい」と思った人が、迷わず求人情報へ進めるようにします。

STEP5:視聴データと応募データを突き合わせる

YouTube採用では、再生回数だけで効果を判断しません。

確認したいのは次のような数値です。

指標取得元確認する内容
視聴維持率YouTube Studioどこまで見られているか
求人ページへの遷移GA4など動画から採用ページへ移動した人数
応募者の動画視聴率面接時の確認応募者が動画を見ていたか
選考辞退率採用管理データ運用前後で変化したか
入社後の定着率人事データミスマッチが減ったか

面接時に「YouTubeの動画を見ましたか」「どの動画を見ましたか」と聞くだけでも、動画が採用に与えた影響を確認しやすくなります。

月1回程度、視聴データと応募状況を確認し、内容や導線を修正していきます。

中小企業のYouTube採用で効果が出やすい動画6タイプ

中小企業のYouTube採用で効果が出やすい動画6タイプ

中小企業がYouTube採用を始める場合は、求職者の不安に直接答えられる企画から優先すると作りやすくなります。

動画タイプ制作難易度主に伝えられる内容
社員インタビュー一緒に働く人の人柄
1日密着(Vlog)実際の働き方
仕事内容の解説業務内容・未経験者向け情報
代表・管理職の考え方会社の方針や評価基準
職場・設備ツアー労働環境
選考FAQへの回答応募条件や選考の疑問

タイプ①:社員インタビュー

最初に作りやすいのが社員インタビューです。

採用したい人物像に近い社員へ出演してもらうと、求職者が入社後を想像しやすくなります。

未経験者を採用したいなら、実際に未経験で入社した社員へ、

  • 入社前に不安だったこと
  • 入社して意外だったこと
  • 現在の仕事内容

などを聞くと、求職者が知りたい情報を集めやすくなります。

台本を読み上げるより、質問に自然に答えてもらうほうが職場の雰囲気も伝わります。

タイプ②:1日密着(Vlog)

社員の出社から退勤までを追う動画です。

仕事内容だけでなく、休憩、社内での会話、時間の使い方なども見せられます。

撮影には時間がかかりますが、1本の長尺動画から短い動画を複数切り出せるため、YouTubeショートやSNSにも転用できます。

タイプ③:仕事内容の解説

仕事内容が外から分かりにくい職種で使いやすい企画です。

施工管理、設備工事、医療事務、経理などは、職種名だけでは実際の仕事をイメージできない人もいます。

特に未経験者を採用する場合は、業界用語を並べるより、

  • 入社初日に何をするのか
  • 1ヶ月後には何ができるようになるのか
  • どのような研修があるのか

といった具体的な内容を伝えると理解しやすくなります。

タイプ④:代表・管理職の考え方

経営者や責任者が、会社の方針や社員に求める行動について話す動画です。

企業理念だけではなく、

  • どのような社員を評価するのか
  • どのような働き方を求めているのか
  • どんな人とは合わないのか

まで具体的に伝えると、入社後の価値観のずれを減らしやすくなります。

タイプ⑤:職場・設備ツアー

オフィス、工場、店舗、車両、休憩スペースなどを紹介します。

仕事内容ではなく、「どのような環境で働くのか」を伝える動画です。

スマートフォンでも撮影しやすく、大掛かりな編集も必要ありません。

動画制作の経験がない企業でも始めやすい企画です。

タイプ⑥:選考FAQへの回答

応募者からよく聞かれる質問に採用担当者が答えます。

たとえば、

  • 未経験者はどのくらいいるか
  • 残業時間はどのくらいか
  • 面接は何回あるか
  • 入社時期は相談できるか

といった内容です。

1本1〜3分程度でも成立するため、短い動画を継続的に作りたい場合にも向いています。

YouTube採用の費用相場|内製・外注・運用代行を実額で比較

YouTube採用の費用相場|内製・外注・運用代行を実額で比較

YouTube採用にかかる費用は、内製するか、動画制作だけを外注するか、運用まで任せるかで変わります。

体制初期費用・制作費の目安月額の目安向いているケース
内製20〜50万円程度人件費社内に担当者を置ける
外注(制作のみ)1本30〜300万円程度基幹動画を制作したい
運用代行0〜30万円程度20〜80万円程度企画・制作・分析まで任せたい

内製の費用:初期20〜50万円と、見落とされがちな工数

内製する場合は、カメラ、マイク、照明、編集ソフトなどに費用がかかります。

本格的な機材をそろえる場合は20〜50万円程度がひとつの目安ですが、スマートフォンを使えば初期費用を抑えられます。

見落としやすいのが社員の作業時間です。

1本あたり、

  • 企画:1時間
  • 撮影:2時間
  • 編集:4〜8時間

かかるとすると、月2本でも20時間前後の稼働が必要になります。

社内制作は現金支出を抑えやすい反面、担当者の業務時間を確保できるかが課題になります。

外注(制作のみ)の費用:1本30〜300万円

採用動画を制作会社へ依頼すると、撮影内容や尺によって数十万円から数百万円まで幅があります。

見積もりを比較するときは、総額だけでなく、

  • 撮影日数
  • 撮影場所
  • 出演者数
  • 修正回数
  • 元データを受け取れるか
  • 二次利用できるか

までそろえて確認してください。

運用代行の費用:月20〜80万円が中心

YouTube運用代行では、企画、撮影、編集、投稿、データ分析などをまとめて委託できます。

料金は投稿本数や撮影頻度によって異なりますが、月額制で提供されるケースが一般的です。

注意したいのは、再生数や登録者数だけを成果指標にしないことです。

採用目的なら、応募数や動画を見た応募者の割合などもレポートしてもらえるか確認してください。

採用1名あたりの損益分岐:人材紹介手数料と比べて何本つくれるか

YouTube採用への投資は、人材紹介などほかの採用手法と比較すると判断しやすくなります。

人材紹介では、理論年収の30〜40%前後を紹介手数料とする会社があります。

たとえば年収400万円、手数料率35%なら、1名の採用で約140万円です。

一方、YouTubeを内製して年間100万円前後かかった場合でも、複数名の採用に長期間利用できれば、1名あたりの負担は下がります。

ただし、動画を作れば必ず採用につながるわけではありません。

制作費だけでなく、動画経由の応募数や採用人数まで記録して費用対効果を判断してください。

費用を抑える現実的な進め方

予算を抑えるなら、最初から高額な運用代行を契約する必要はありません。

最初はスマートフォンを使い、社員インタビューやFAQ動画など撮影しやすい内容を内製します。

反応がよかった企画が分かってから、本格的な会社紹介動画だけ制作会社へ依頼する方法もあります。

3〜6ヶ月程度運用して、

  • 企画の方向性が固まった
  • 社内の制作工数が限界になった
  • 動画経由の応募や企業理解への効果を確認できた

という状態になってから運用代行を検討すれば、無駄な外注費を抑えやすくなります。

動画・SNS発信と求人媒体の併用で採用に成功した5社の事例

動画・SNS発信と求人媒体の併用で採用に成功した5社の事例

ここでは、SNSやクリエイティブと求人媒体を組み合わせた支援事例を紹介します。

事例①:デザイナー職|SNS×求人検索エンジンで月50応募・採用単価1〜2万円

デザイナー採用では、SNSとIndeedを組み合わせ、求人原稿を職種に合わせて調整しました。

SNSで企業や仕事内容を知ってもらい、求人検索エンジンを応募先として活用した結果、月50件の応募を獲得。採用単価は1〜2万円となりました。

クリエイティブ職では、「どのような仕事を任されるのか」を事前に伝えることが応募判断に影響します。

事例②:店舗内装・建設|X発信と媒体運用で経験20年の有資格者を採用

店舗内装・建設業では、Xでの情報発信とIndeed・AirWorkの運用を組み合わせました。

5ヶ月で、経験20年の2級建築施工管理技士1名を採用しています。

資格や経験を持つ人材の採用では、求人条件だけでなく、仕事への考え方や企業の価値観を発信しておくことも接点づくりに役立ちます。

事例③:不動産営業|ターゲット設計を詰めて採用単価20万円で3名

不動産営業では、SNSだけにこだわらず、求人検索エンジンを中心に採用設計を見直しました。

結果として、採用単価20万円で3名を採用しています。

すべての職種で動画やSNSが最適とは限りません。母集団を作りやすい職種では、求人媒体を優先したほうが早く成果につながる場合があります。

事例④:プラント設備工事|若手向けクリエイティブ刷新で6名採用

プラント設備工事では、求人に使用する画像やサムネイルを若手向けに見直し、Indeed・AirWorkを運用しました。

6ヶ月で140件の応募を獲得し、営業・施工管理など6名の採用につながっています。

同じ求人媒体でも、求職者に最初に見えるクリエイティブや訴求内容を変えることで、応募者層が変わる場合があります。

事例⑤:PR業界|「根性論」を外した発信で応募210名から厳選2名

PR業界の採用では、採用したい人物像を見直し、柔軟な働き方などを求人情報へ反映しました。

3ヶ月で210名以上の応募があり、その中から2名を採用しています。

応募数だけでなく、「どのような人に応募してほしいか」を明確にすることで、選考時の比較材料も増やせます。

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公開情報から学ぶ企業YouTube採用チャンネルの型

公開情報から学ぶ企業YouTube採用チャンネルの型

YouTube採用を始める際は、すでに運用されている企業チャンネルから企画の型を参考にできます。

①新卒採用に特化した会社説明・座談会型

会社説明会や社員座談会を動画化する方法です。

説明会に参加できなかった学生にも情報を届けられ、既存の採用資料を活用しやすい点が特徴です。

長尺になりやすいため、チャプターを付けたり、短い動画へ切り出したりすると見やすくなります。

②企画性で認知を取るエンタメ寄り型

社員が企画へ参加したり、業界の裏側を紹介したりするなど、娯楽性のある内容で企業を知ってもらう方法です。

企業名を知らない層まで届きやすい一方、継続的に企画を考える必要があります。

業界に対する堅いイメージを変えたい企業などでは候補になります。

③職種の実務を見せる専門解説型

仕事内容や技術について詳しく解説する方法です。

多くの再生数を狙うより、業界や職種に関心の高い人へ情報を届ける用途に向いています。

技術職や専門職など、仕事内容を具体的に伝えたい企業で使いやすい型です。

型④:ショート動画中心の認知獲得型

YouTubeショートを中心に発信する方法です。

日本経済新聞が報じたGoogle日本法人の発表では、YouTubeショートは13〜54歳で月間利用率62%とされています。

〔出典:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2364P0T21C24A0000000/

短い動画は認知獲得に向きますが、仕事内容や待遇まで詳しく説明するには情報量が足りません。

ショートで企業を知ってもらい、長尺動画で理解を深め、求人ページで応募してもらう流れを作ると役割を分けられます。

YouTube採用が向いている企業・向いていない企業

YouTube採用が向いている企業・向いていない企業

YouTube採用は、すべての企業に必要なわけではありません。

向いている企業の4条件

次のような企業ではYouTubeを活用しやすくなります。

  • 仕事内容や職場の様子が外から分かりにくい
  • 応募はあるが、選考辞退や早期離職などのミスマッチがある
  • 求人票だけでは他社との差を伝えにくい
  • 動画の企画や出演に協力できる社員がいて、継続運用できる

特に重要なのは、最後の運用体制です。

動画を制作する予算があっても、出演者の調整や企画を続けられなければ、数ヶ月で更新が止まる可能性があります。

向いていない企業の4条件

次のような場合は、YouTubeより先に別の施策を検討します。

  • 応募がほとんどなく、まず応募数を増やす必要がある
  • 1〜2ヶ月以内に欠員を補充したい
  • 求人票や応募フォームが整っていない
  • 動画を制作・運用する社内リソースがない

この場合は、求人票の改善や求人検索エンジン、スカウトなどを優先したほうが早く採用へつながる可能性があります。

判定に迷ったら「応募が0か、応募の質か」で切り分ける

判断に迷う場合は、直近の応募数と選考状況を確認します。

直近3ヶ月の応募状況選考の状況主な課題優先する施策
0〜2件応募数求人票・掲載チャネルの改善
3〜9件面接へ進みにくい応募数+質求人票改善を優先
10件以上辞退・ミスマッチが多いYouTubeなどで企業理解を深める
10件以上採用できている採用単価や運用効率を改善

応募数と質の両方に課題がある場合は、まず求人を見てもらい、応募してもらえる状態を作るところから始めます。

YouTube採用でよくある5つの失敗と対策

YouTube採用でよくある5つの失敗と対策

失敗①:チャンネル登録者数をKPIにしてしまう

YouTube採用では、登録者数だけを増やしても採用成果には直結しません。

見るべきなのは、

  • 応募者のうち動画を見ていた割合
  • 動画から求人ページへ移動した人数
  • 選考辞退率
  • 応募者の企業理解度

などです。

登録者数や再生数は、あくまで途中の指標として扱います。

失敗②:企画が「会社紹介」に寄って不安に答えていない

会社の沿革や事業内容だけを説明しても、求職者が知りたい情報とずれる場合があります。

面接でよく聞かれる質問を書き出し、それを動画テーマにすると求職者目線の企画を作りやすくなります。

失敗③:3か月で更新が止まる

YouTube運用が止まる大きな原因は、担当者の工数不足です。

対策として、

  1. 最初に10本程度の企画を決める
  2. 月1回の撮影日に複数本まとめて撮る
  3. 出演する社員を分散する

などがあります。

毎回ゼロから企画を考えない仕組みを作ると継続しやすくなります。

失敗④:応募導線が動画にも概要欄にもない

動画が見られていても、採用ページへのリンクが分かりにくければ応募にはつながりません。

概要欄、固定コメント、動画内の案内など、複数の場所から求人ページへ移動できるようにします。

失敗⑤:コメント対応と炎上時のルールがない

採用動画でも、否定的なコメントや事実と異なる書き込みが投稿される可能性があります。

公開前に、

  • 事実誤認にはどのように回答するか
  • 誹謗中傷はどう扱うか
  • 個人情報が含まれるコメントをどう処理するか
  • 誰が返信を担当するか

を決めておきましょう。

YouTube採用の相談先の選び方|制作会社・運用代行・採用代行

YouTube採用の相談先の選び方|制作会社・運用代行・採用代行

YouTube採用を外部へ依頼する場合、主な相談先は3種類あります。

動画制作会社に依頼すべきケース

会社紹介や採用ブランディングの中心になる動画を、高い品質で1〜3本制作したい場合に向いています。

撮影や編集、映像表現には強い一方、公開後の求人媒体運用や応募者対応などは支援範囲外になることがあります。

YouTube運用代行に依頼すべきケース

企画から動画制作、投稿、分析まで継続的に任せたい場合に向いています。

YouTube上の再生数やチャンネル成長に関する知識を持つ会社も多くあります。

採用目的で依頼する場合は、再生数だけではなく、求人ページへの遷移や応募への影響まで確認してもらえるかを契約前に聞いておきましょう。

採用代行(RPO)に依頼すべきケース

「YouTubeをやるべきかどうか分からない」「求人媒体も含めて採用全体を改善したい」という場合は、採用代行も候補になります。

特定の動画施策だけではなく、求人媒体、スカウト、SNSなどを含めて、自社の課題に合う手法を選べるためです。

トルトルくんは月額10万円〜の定額制採用代行です。求人広告・求人検索エンジン・スカウト・人材紹介・ダイレクトリクルーティング・リファラル・SNS運用など13の採用手法から、自社に合う方法を検証して実行します。初期費用・成功報酬はありません。

YouTube採用に関するよくある質問

YouTube採用に関するよくある質問

YouTube採用だけで採用できますか?

YouTubeだけで採用を完結させる必要はありません。

YouTubeは企業を知ってもらったり、仕事内容への理解を深めたりする用途に向いています。応募は求人検索エンジンや自社採用サイトで受け付けると役割を分けられます。

効果が出るまでどのくらいかかりますか?

チャンネル自体を育てるには、数ヶ月から1年程度かかる場合があります。

一方、すでに応募している人へ動画を案内し、面接前に会社を理解してもらう使い方なら、チャンネルが成長する前でも活用できます。

何本くらい作れば足りますか?

まず10本程度を目安にすると、仕事内容や職場について一通り情報をそろえやすくなります。

たとえば、

・社員インタビュー3本

・仕事内容の解説3本

・選考FAQ3本

・職場ツアー1本

といった構成です。

その後は、社内で継続できる本数に合わせて更新します。

スマートフォン撮影でも成果は出ますか?

採用目的であれば、必ずしも高価な撮影機材が必要とは限りません。

仕事内容や社員の人柄が具体的に伝わることのほうが重要です。

音声が聞き取りにくいと離脱されやすいため、マイクなど最低限の音声環境は整えるとよいでしょう。

TikTokやInstagramとどう使い分けますか?

TikTokやInstagramリールは、短い動画で企業を知ってもらう用途に向いています。

YouTubeは長尺動画で仕事内容や社員インタビューなどを詳しく見せられます。

短尺SNSで認知を広げ、YouTubeで理解を深め、求人媒体へ誘導すると役割を分けられます。

新卒採用と中途採用でつくり分けは必要ですか?

対象者が知りたい情報が異なるため、内容を分ける方法があります。

新卒採用では教育制度やキャリア、若手社員の働き方など、中途採用では具体的な仕事内容、裁量、待遇などを重視する求職者もいます。

同じ社員インタビューでも、質問内容を採用ターゲットに合わせて変えると使いやすくなります。

社員が動画出演を嫌がる場合はどうすればよいですか?

顔出しを必須にする必要はありません。

作業風景を中心に撮影する、後ろ姿だけ映す、音声だけでインタビューするなどの方法もあります。

出演者の同意や、退職後に動画をどう扱うかも事前に決めておきましょう。

動画はYouTubeと自社採用サイトのどちらに置くべきですか?

両方で利用できます。

YouTubeに動画を公開し、自社採用サイトへ埋め込む方法なら、YouTube上の新規視聴と、採用サイトを訪れた求職者への情報提供の両方に使えます。

求人情報や選考案内メールから動画へ誘導する方法もあります。

炎上が心配です。リスクを抑える方法はありますか?

公開前の確認体制を作ります。

・待遇や労働条件について事実と異なる内容を入れない

・他社や他業界を過度に否定しない

・社員や顧客が特定される情報を勝手に掲載しない

・コメント対応の担当者とルールを決める

といった基本ルールを事前に決めておきましょう。

まとめ

まとめ

YouTube採用は、応募数を直接増やすためだけの施策ではありません。仕事内容や職場について詳しく伝え、応募前の企業理解を深める用途で活用できます。

  • YouTubeは求人媒体と役割が異なり、応募の受け皿を別に用意する
  • 応募そのものが少ない場合は、先に求人票や掲載チャネルを改善する
  • 応募はあるもののミスマッチや辞退が多い場合は、動画による情報提供を検討する
  • 「課題の確認 → 応募先の整備 → 動画企画 → 導線設計 → 効果測定」の順で進める
  • 再生回数や登録者数だけではなく、求人ページへの遷移や応募者の動画視聴状況まで確認する
  • 最初から高額な外注をせず、スマートフォンで小さく試す方法もある

YouTubeが自社に合うかどうかは、採用したい人数や職種、現在の応募状況によって変わります。

応募が集まっていない段階なら求人媒体を優先し、すでに応募があるもののミスマッチが多いなら、YouTubeで企業理解を深める。採用課題に合わせて順番を変えることが、無駄な投資を避けるポイントです。

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