RPOとは?会社の選び方と料金体系を徹底比較

正社員の人手不足を感じている企業の割合は50.6%にのぼり、4月としては4年連続で半数を超えました。人手不足を原因とする倒産も2025年度に441件発生し、3年連続で過去最多を更新、年度ベースで初めて400件を超えています。採用の停滞は、すでに事業継続そのものを揺さぶる段階に入りました。
一方で、RPOを比較しようとすると47社を並べた一覧記事や、45社を比較した記事が上位に並びます。数は多くても、自社がどれを選ぶべきかまでは書かれていません。そこで本記事は、会社の羅列ではなく「自社の採用課題の型から逆算して絞り込む」順序で組み立てました。
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無料で相談する ※問い合わせから最短3日で運用を開始できますRPOと人材紹介・人材派遣は何が違うのか

RPOはRecruitment Process Outsourcingの略で、日本語では採用代行や採用アウトソーシングと呼ばれます。人材紹介や人材派遣と並べて語られがちですが、解決する課題はまったく別です。違いを取り違えたまま契約すると、期待とサービス内容がずれて成果が出ません。
- 人材紹介との違い:費用が採用人数に比例するかどうか
- 人材派遣との違い:働く人が誰の指揮命令を受けるか
人材紹介との違い:費用が採用人数に比例するか
人材紹介が届けるのは候補者そのものです。対してRPOが届けるのは、求人票の作成・媒体運用・スカウト送信・応募者対応といった実務の遂行力になります。RPOを導入しても候補者が自動的に送られてくるわけではありません。
費用構造の差はさらに大きく出ます。有料職業紹介の手数料には上限制と届出制の2種類があり、実務ではほとんどの事業者が届出制を採用しています。届出制では厚生労働大臣へ事前に届け出た手数料表の範囲内で徴収する形をとり、申請実務上は50%を超える設定が認められない扱いです。
料率の水準は解説元によって幅があります。マンパワーグループは理論年収の35〜40%程度が多く、採用難易度の高い職種やハイクラス人材では35〜40%を上回る場合があると説明しています。マイナビ運営のtameniは27.5〜38.5%程度を相場として挙げています。
〔出典:https://www.manpowergroup.jp/client/manpowerclip/employ/introduction_fee.html〕
〔出典:https://tameni.mynavi.jp/recruitment/launch/9318/〕
いずれの水準でも、費用が採用1名ごとに発生する点は変わりません。年収500万円の人材を35%で採用すれば175万円が1名分としてかかり、人数分だけ積み上がります。月額固定型のRPOなら採用人数が増えても月額は動かないため、複数名を継続して採用する企業ほど差が開きます。
人材派遣との違い:働く人が誰の指示で動くか
人材派遣では、派遣スタッフが受け入れ企業の指揮命令のもとで働きます。RPOの場合、受託会社が自社の裁量で業務を進め、応募数や面接設定数といった成果物を納めます。
違いは契約書の書き方にも直結します。派遣なら「誰が何時間働くか」が中心ですが、RPOでは「どの工程をどこまで担うか」の線引きが中心です。線引きが曖昧なまま始めると、想定していた業務が範囲外だったと後から判明します。
RPOに任せる業務と、社内に残す業務の分け方

RPOへ委託できる範囲は採用プロセスのほぼ全域に及びます。ただし全部を外へ出せばうまくいくわけではありません。外へ出すと工数が大きく減る業務と、社内に残さないと採用の質が落ちる業務がはっきり分かれます。
- 外部に出しやすい業務:工数はかかるが判断を伴わない実務
- 社内に残す業務:自社の価値観や事業方針の判断が必要な領域
外部に出しやすい業務:求人票作成・スカウト・日程調整
求人媒体の選定と運用、求人原稿の作成、スカウト文面の作成と送信、応募受付、面接日程の調整、リマインド連絡、書類選考の一次スクリーニング。いずれも工数を大きく食う一方で、自社でなければ判断できない要素は多くありません。
応募者対応のスピードは選考離脱に直結するため、外部化して反応を早めるだけで通過率が動く場合もあります。採用担当が1名だけの企業では、日程調整に追われて改善に手が回らない状態が常態化しがちです。
こうした業務を切り出すと、担当者は候補者の見極めと魅力づけへ時間を振り向けられます。求人原稿の検証だけを外部化した内装解体業では、25パターンのA/Bテストを回した結果、2ヶ月で応募12名・採用2名に至りました。運送業でも面接ノウハウの提供と求人画像の内製支援により、3ヶ月で応募77件・最終面接19名まで到達しています。
社内に残す業務:人物像の決定と最終面接
求める人物像の最終決定、自社の価値観との適合の判断、最終面接、処遇の決定。RPOへ丸ごと預けると、採用のものさしが社外に移ってしまいます。
ノウハウの蓄積も社内側の仕事です。定例ミーティングで施策の意図と結果を共有してもらい、求人票や運用データを自社で保有する形にしておけば、契約が終わっても採用活動は止まりません。逆に報告だけを受け取る関係だと、外部が抜けた瞬間にゼロへ戻ります。
契約前の段階で「どの工程を誰が持つか」を一覧にし、双方で合意しておくと後の齟齬が減ります。
RPOの料金体系3つと、費用相場の見方

RPOの費用に定価はなく、同じ「採用代行」でも金額の幅はきわめて大きくなります。料金体系の型を先に理解し、そのうえで自社の採用人数に当てはめて実質単価へ換算する順序が近道です。
- 3つの料金体系:月額固定型・従量課金型・成果報酬型
- 実質単価の出し方:月額費用を想定採用人数で割る
- 見積書で確認する項目:初期費用・職種数の追加料金・媒体費の負担
月額固定型・従量課金型・成果報酬型の費用相場
| 料金体系 | 費用の目安 | 向いている企業 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 月額固定型(部分委託) | 月10万円台から | スカウトや応募者対応など特定業務だけ任せたい | 月額内で対応できる業務量に上限がある |
| 月額固定型(全般委託) | 月40万円前後から | 採用業務全体を任せたい・継続的に複数名採用したい | 稼働が少ない月は割高になる |
| 従量課金型 | 業務単位で都度発生 | 依頼内容が確定していて大量処理を任せたい | 依頼が増えると総額が膨らみやすい |
| 成果報酬型 | 採用1名あたり60万〜120万円程度 | 採用が決まるまで費用を発生させたくない | 応募数を成果基準にするとミスマッチ応募が増える |
〔出典:https://marugotoinc.jp/blog/rpomarketprice/〕
雇用形態と職種でも水準は変わります。マルゴト株式会社の整理によると、新卒採用代行が月額5〜70万円程度、中途採用代行が月額10〜80万円程度、パート・アルバイト採用代行が月額1〜30万円程度、エンジニア採用代行とハイレイヤー採用代行は月額40〜100万円程度が目安です。
なお成果報酬型の水準は、同じ会社の別記事で理論年収の20〜35%程度と表記される場合もあります。金額表記か料率表記かで印象が変わるため、見積もり時にどちらの建て付けかを確認してください。
実質の採用単価は「月額費用÷想定採用人数」で出す
月額の絶対額どうしを比べても判断材料になりません。月額25万円で年2名なら1名あたり150万円、月額10万円で年6名なら1名あたり20万円です。数字の大小が逆転します。
マルゴト株式会社は、年3名・理論年収500万円を前提に3年間の総額を試算し、月額固定型の採用代行が約910万円、人材紹介が約1,575万円、採用担当を1名雇用する場合が約1,800〜2,400万円になると示しています。継続的に複数名を採る前提なら月額固定型が総額を抑えやすく、1名だけの不定期採用なら成果報酬型が割安になる場合もあります。
〔出典:https://marugotoinc.jp/blog/rpomarketprice/〕
自社の採用計画を年間人数に落とし、その人数で割ってから比較してください。
見積書で見落としやすい初期費用と媒体費
月額費用の外側に、見落としやすい費目が3つあります。初期費用は多くのサービスで発生し、10万円前後がひとつの目安とされています。無料の会社もあるため、月額と合わせて確認が必要です。職種数に応じた従量課金が乗る料金設計もあり、複数職種を並行して募集する予定なら見積もり時に必ず確認してください。
求人媒体への掲載費や紹介会社への手数料は、RPO費用とは別に自社負担となるのが一般的です。総額の見通しを立てるには、RPO費用と媒体費を合算した年間予算で考えてください。
契約期間の縛りも判断材料になります。1ヶ月単位で解約できる会社から、3ヶ月・6ヶ月の最低契約期間を設ける会社まで分かれます。短期間で見極めたいなら、縛りの短いサービスから始める選択もあります。
〔出典:https://marugotoinc.jp/blog/rpo/〕
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提供スタイルで分けると、RPO会社は大きく4つに整理できます。どのタイプが優れているかではなく、自社の課題とタイプが噛み合うかどうかが判断の軸になります。
- 総合支援型:大規模採用のオペレーションに強い
- 月額伴走型:担当が固定され継続的な改善が回る
- 定額・多手法検証型:効く手法が未特定の段階から着手できる
- 特定領域特化型:ひとつの工程を深く掘る
総合支援型:大規模採用に強い大手系
採用戦略の設計から実務まで一気通貫で担い、大量採用にも耐える体制を持つタイプです。パーソルキャリア株式会社は大型採用プロジェクトへの対応を強みとし、株式会社マイナビは採用管理システムを活用した応募者の一元管理を挙げています。
新卒・中途・アルバイトを横断して扱えるため、採用規模が大きい企業ほど利点が出ます。一方で数名規模の採用では体制が過剰になり、費用対効果が合いにくくなります。
比較の軸になるのは支援体制と実績規模です。マンパワーグループは世界80カ国・国内144拠点を展開し、オンサイト型とオフサイト型を選べる体制をとります。株式会社ネオキャリアは累計5,000社以上の支援実績と自社コールセンターを持ち、土日祝・夜間の対応にも応じます。いずれも料金は個別見積もりのため、対応規模と稼働時間帯を軸に比べてください。
〔出典:https://marugotoinc.jp/blog/rpo/〕
月額伴走型:担当が固定される月額25万円前後
月額固定で外部に採用チームを置く形です。マルゴト株式会社の「まるごと人事」が代表例で、下位プランの「まるごと人事ライト」が月額25万円・初期費用10万円、上位の「まるごと人事」プランは見積もり制となっています。同社は支援実績640社以上・契約継続率95%以上を公表しています。
担当者が固定されるため、施策の背景を共有しながら改善を重ねられます。ただし月額の基準額が高めに設定されているぶん、年間の採用人数が少ないと1名あたりの単価は上がります。
定額・多手法検証型:月額10万円から複数手法を試す
月額定額のまま複数の採用手法を試し、自社に効く手法を特定していくタイプです。StockSun株式会社の「トルトルくん」が定額・多手法検証型にあたり、月額10万円からの定額制で13の採用手法を扱います。初期費用と成功報酬はなく、問い合わせから最短3日で運用を始められます。
〔出典:https://stock-sun.com/torutoru-kun/lp/〕
どの手法が効くか見えていない段階でも着手できる点と、採用人数が増えても費用が動かない点が強みです。反面、手法を検証する期間が必要なため、初月から母集団が一気に立ち上がるわけではありません。
特定領域特化型:スカウトなど1工程に絞る
スカウト代行のみ、面接代行のみ、エンジニア採用のみといった形で領域を絞るタイプです。株式会社VOLLECTの「PRO SCOUT」はスカウト1通あたり1,000円からの従量課金、ユナイテッド・リクルートメント株式会社の「Offer brain」はスカウト送信に特化し1通300円からの設定です。
〔出典:https://marugotoinc.jp/blog/rpo/〕
工程を絞るぶん専門性は高くなります。ただし採用のボトルネックが別の工程にある場合、いくら投下しても採用数は動きません。自社の詰まりどころを特定してから選ぶ必要があります。
自社の採用課題からRPO会社を絞り込む方法

RPO選びで最も多い失敗は、比較表を眺めるところから始めてしまうケースです。先に自社の課題がどちらの型かを判定すれば、候補は半分以下に絞れます。
- 応募が集まらない場合:入口を広げる支援が必要
- 応募後に決まらない場合:選考プロセスの設計が必要
応募が集まらない場合:媒体運用と求人原稿に強い会社
そもそも応募が集まらない状態なら、媒体運用・スカウト・求人原稿の改善に強い会社を選びます。求人票の書き方ひとつで応募数が動くため、原稿の検証をどれだけ回せるかが分かれ目です。
確認すべきは、対応できる媒体の幅と検証の頻度です。ひとつの媒体しか扱えない契約だと、その媒体が外れたときに立て直しが効きません。週次で改善が回るのか、月次報告だけなのかも成果の出方を左右します。
自社と近い業種での実績があるかも必ず聞いてください。汎用的な支援社数より、同じ職種での1件のほうが判断材料になります。
応募後に決まらない場合:選考設計まで踏み込める会社
応募は来るのに選考で決まらない場合、原因は応募者対応の速度か、面接の評価基準か、内定後のフォローにあります。母集団を増やす支援を足しても解決しません。
面接評価の基準づくりや内定者フォローまで踏み込める会社かどうかを確認します。応募者への一次連絡が遅いだけで離脱が起きるため、対応スピードの設計も論点になります。
成果指標をどこに置くかも先に決めてください。応募数だけを成果基準にすると、求める人材像から外れた応募が増えて工数だけがふくらみます。
RPO導入でよくある失敗と、契約前に決めること

導入がうまくいかない事例には共通点があります。サービスの質より、始める前の合意形成が足りていない場合がほとんどです。
- 失敗1:業務範囲を明文化しないまま契約する
- 失敗2:効果を測るKPIを決めずに始める
失敗1:業務範囲を明文化しないまま契約する
「採用をお願いします」だけで始めると、どこまでが依頼範囲かの認識がずれます。求人原稿は書いてもらえるのか、スカウトの返信対応まで含むのか、面接の同席はあるのか。工程ごとに担当を書き出し、双方で確認してから契約してください。
採用広報や採用ピッチ資料の制作は月額費用の対象外とする会社もあります。想定していた業務が範囲外だったと後から判明すると、追加費用か自社対応かの二択になります。
依頼できる業務量の上限と、上限を超えた場合の料金も確認が必要です。月額内で対応できる業務量が決まっている料金設計では、超過分の扱いを契約前に取り決めておかないと追加費用の交渉が後ろ倒しになります。
失敗2:効果を測るKPIを決めずに始める
「なんとなく応募が増えた気がする」状態では継続の判断ができません。見るべき指標は応募数、面接設定率、採用数、そして採用単価の4つです。
なかでも採用単価は、人材紹介の手数料水準と直接比べられる唯一の指標になります。理論年収の35〜40%程度の水準と自社の実測値を並べれば、外部委託を続けるかどうかを数字で判断できます。
レポートの形式と報告頻度も契約前に決めてください。月次でどの数値が共有されるかが分かっていれば、改善の議論がそのまま回ります。
よくある質問

RPO(採用代行)は違法ではないのですか?
採用業務の代行そのものは適法です。ただし候補者の紹介やあっせんを行う場合は、有料職業紹介事業の許可が必要になります。手数料には上限制と届出制の2種類があり、実務では届出制が主流です。委託先が担う業務の範囲と、必要な許可を保有しているかを契約前に確認してください。
RPOの費用相場はいくらですか?
月額固定型では部分委託で月10万円台から、採用業務全般の委託で月40万円前後からが目安です。成果報酬型では採用1名あたり60万〜120万円程度とされています。判断すべきは月額の絶対額ではなく、月額費用を想定採用人数で割った実質的な採用単価です。
RPOと人材紹介はどちらが安いですか?
採用人数によって逆転します。人材紹介は理論年収の35〜40%程度が1名ごとに発生するため、人数が増えるほど総額が膨らみます。3年間で9名を採用する試算では、月額固定型が約910万円、人材紹介が約1,575万円になるとの比較結果が示されています。
小さい会社でもRPOは使えますか?
使えます。採用専任者がいない企業ほど実務外部化の効果が出やすく、月額10万円台から始められるサービスもあります。ただし丸投げにすると採用のものさしが社外へ移るため、求める人物像の決定と最終面接は社内に残してください。
導入してからどれくらいで成果が出ますか?
求人票の改善や媒体運用の見直しであれば、1〜3ヶ月で応募数の変化が見え始めます。内装解体業では2ヶ月で応募12名・採用2名に至った一方、有資格者の採用では5ヶ月を要した事例もあります。職種の難易度に応じて期間の見込みを変えてください。
RPOに任せると社内にノウハウが残らないのでは?
契約設計しだいで変わります。週1回または月1回の定例ミーティングで施策の意図と結果を共有してもらい、求人票と運用データを自社側で保有する形にすれば、ノウハウは社内に蓄積されます。週1回のPDCAを回して2ヶ月で採用2名に至った事例もあります。報告書を受け取るだけの関係にしないことが条件です。
複数の職種を同時に採用したい場合、費用は上がりますか?
会社によります。職種数に応じた従量課金が発生する料金設計もあれば、同一プラン内で複数職種に対応するサービスもあります。5職種を同時に募集して2.5ヶ月で応募18件を集めた事例や、5職種同時募集で1ヶ月に応募100名以上を集めた事例もあります。複数職種を予定しているなら見積もり時に必ず確認してください。
まとめ

RPOは候補者を買う仕組みではなく、採用業務の実行力を借りる仕組みです。だからこそ出発点は他社比較ではなく、自社の採用課題がどの型かの見極めになります。
- 応募が来ないのか、応募は来るが決まらないのかを先に判定する
- 月額費用を想定採用人数で割り、実質的な採用単価へ換算する
- 効く手法が未特定なら、複数手法を検証できる会社を選ぶ
- 業務範囲とKPIを契約前に文書で合意する
- 自社と近い業種・職種での支援実績を確認する
人手不足を感じる企業が50.6%、人手不足倒産が年度で441件にのぼる状況で、採用を止めない体制づくりは先送りできません。まずは自社の採用コストと詰まりどころの棚卸しから始めてください。
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どの手法が自社に合うか分からない段階でも着手できるのがトルトルくんです。月額10万円からの定額制で、初期費用と成功報酬はかかりません。何名採用しても追加費用は発生せず、最短3日で運用を開始できます。
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